モーゼはなぜ、「約束の地」に入ることができなかったのか

  • 2020.07.31 Friday
  • 16:27

JUGEMテーマ:台湾

 

我が国のカトリック教会の腐敗っぷりに辟易し、今は教会から離れている身であるが、基本的なキリスト教に関する知識は持っていると思っている。

プロテスタント系ではあるが、超教派を土台とした大学だけあって、講義に限らず、図書館にはその方面での書籍は山のようにあり、大学教会が自然と目に入るような宗教的環境で4年間学んでたから、自然と身につくものがあった。

と同時に、矛盾だらけの内容にしばし混乱し、ダブルスタンダードな考えに戸惑ったものである。

大きな「権威」による「解釈」で、それらの矛盾をなんとか克服しようとし、信者に対してそれに従うようにという圧力があるということにも息苦しさがあったが、考えてみたら人間そのものが矛盾に満ちた存在であるから、人間の知識範囲から脱却できず、解決への完全な答えなぞ存在するはずもない。

逆にその苦しい解釈にこそ、宗教の魅力があるわけだが。

 

当時から様々な疑問があり、今もそれを抱き続けている。

 

主の祈りの中で最も有名な「御心の天に成るが如く地にも成らせ給え」という一節があるが、それが成就できないと悟った信仰者は、どういう行動に移るのかということ…一時、ナチスに対抗したディートィッヒ・ボンヘッファーの思想に触れたが、それでもないようなが気がしてきた。

 

ヨハネス福音書の出だしにある「はじめに言葉ありき」というのも有名だ。

不幸なことに、これについて「なぜ?」と問うているのに、まともな答えを得られたことがない...ヘブライ語、ギリシャ語、アラム語をごたまぜにして、無理やりな解釈を押し付けてくるのだが、今もって、頷けられるものを得ていない。

あるいは、「信者なら黙って無条件に受け入れろ!」とでも言うのであれば、不良信者のままでも良いような気がしてきた。

 

 

 

さて、そのような聖書に対する疑問の中で、こういうのがある。

エジプトからの苦難から、神の命令に従い、ユダヤ民族、イスラエルの民を引き連れて荒野を40年彷徨い、「約束の地」カナンへと導いたモーゼ。

名前を知らずとも、海を割った奇跡など、映画などで知ることができる。

 

そのモーゼだが、神に命じられ、イスラエルの民と共に、カナンに入ることができなかった。

 

「エジプトで奴隷のままでいたほうが楽だった」と不平不満喚き散らかす民を長い間導いてきたのに。

 

色んな説明を受けた。

わがまま放題な民と連帯責任を取らされたとか、岩から水を出す奇跡に関して神からの命令を間違えたからとか、どれ一つ、我輩を納得させられるものはなかった。

申命記の中で、「約束の地」におけるアモリ人へ恐怖するイスラエルの民に怒り、

 

この惡き代の人々の中には我が汝らの先祖等に與へんと誓ひしかの善地を見る者一人も有ざるべし

 

とした。その一方で、

 

只ヱフンネの子カルブのみ之を見ることを得ん彼が踐たりし地をもて我かれとかれの子孫に與ふべし其は彼まったく神に從ひたればなり

 

汝の前に侍るヌンの子ヨシユアかしこに入べし彼に力をつけよ彼イスラエルをして之を獲しむべし

 

 

「悪き代の人々」とは、また厳しい言葉である。

だが、神からの「約束」に対して、忠実であることは、大きな「勇気」が必要である。

その心構えを持てなかった弱さから、従えなかった事が「悪」であるとするのは、セム的信仰において見られる。

 

でもその前に、モーゼと、最初から彼に付き従っていた主だった人たちは、既に老いすぎてたとも言える。

モーゼ自身が最期まで元気で気力溢れてたとあるが、他はどうだったのだろうか。

奴隷であっても、大繁栄してたエジプトで生まれ育った世代としては、長年の荒野は地獄そのものだったに違いない。

長老格の一部には、心の片隅において、奴隷のままでいたかったと思うのがいてもおかしくはない。

モーゼがいくら説得しても、神の命令であったとしても、こういう性根が変わるほど人間はうまくできていない。

 

 

 

だが、荒野で生まれ、育った世代が「之を獲しむ」ことを、神は「約束」した。

 

 

 

荒野の中で、神からの命令、モーゼの伝えることを学び、信じ、「約束の地」という、自らの国を持つというビジョンを観ることができた、新しい世代が「勇気」を持ち、行動を起こす。

モーゼは「入れない」のではなく、モーゼの示した「精神」を受け入れた「勇気」ある「世代」へのバトンタッチが行われたのが、これの意味するところであると、昨晩確信した。

 

 

 

台湾 李登輝元総統が死去 97歳

 

 

 

我らは皆、ヨシュアである。

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