英語を使うのではなく、使ってはならない英語を先に知ること

  • 2017.07.02 Sunday
  • 15:05

会社のことについて、今の仕事について、書くつもりはないし、「会社のため」という考えはこれぽっちもないがが、少しばかり脳内整理のために、このブログでブツブツさせてほしい。

今年入ってきた新卒者は全員、優秀であり、大学や大学院などで様々な工学分野について研鑽を積んできたが、英語について不安になる成績データが出てきた。

会社は”一応”(そうとはとても思えないところもあるが)「グローバル企業」()と銘打っているが、実際の業務において、英語が求められるのはごく限られたセクション、役職だけであり、あとは極めてドメスティックな空気が流れている。

とはいえ、その若いやつら(って書いたら、反社会勢力っぽいなw)は将来、どうなるか分からない。英語が標準語として使われる場面や部署に移されるということも0%ではない(嫌がっているであろうが、そうなったら辞める以外に逃げられる術がない)。

 

外部の社会人向け英語教育アウトソーシングを使ったり、インターネット英会話を活用したり、会社独自の英語による特訓イベント、海外部署への一年間赴任のチャンスなど、様々な方向からサポートしているのだが、やはり変わりはない。

「嫌だから」というのはわかるが、最新の工学に関する学術書や情報が英語メインであるとするなら、また仕事のやり取りも海外とのケースが圧倒的に多い中で、「嫌」で済まされるわけではない。

 

 

 

読む、書く、聞く、話す…という4要素が英語に限らない、すべての言語教育に共通しているものがある(文字を持たない文化はこの際、脇に置いておこう)。

彼らの「読む」はある程度良好な成績だ。

確かにそうだ。文法に基づき、書かれている内容を分解し、脳内で再構築する訓練は、日本の英語教育の根本にある(これが逆に言えば、コミュニケーションツールとしての英語がおざなりになってる原因であるわけだが)。

「書く」と「話す」には共通点が多い。発音があるかないか、また会話におけるスラングの類について考える必要がある。これが全体的なコミュニケーションの力を押し下げている。

「聞く」は特殊だ。英語の教科書での発音が、米国、英国の英語がメインだ(近年、TOEICではオーストラリア発音も入れられている)。ただ、会社には、そのようなオーソドックスな発音ができる社員は、外国人含めて少ない。ドイツ、マンダリン、メキシコの訛りが強すぎる。我輩でさえ、香港社員との会話のたびに、嫌な汗をかいてしまう。しかし、テレビ会議システムからは今後、逃げられるということは一切ない。

 

 

 

さて、どうしたものか。

「おまえの今更、英語が」と言われるかもしれないが、さび付くのが言語なのだ。

日本語でもそうだ。長い間、仕事で電話を使わないでいると、電話のとりかたがたどたどしいものになる。

我輩の場合、5分ほどアメリカでも英国でもなんでもよいから、コメディ、カートゥン、ドキュメンタリーを観て、脳みそを英語にシフトする。

ただし注意しなければならないのは、その内容が

 

 

 

 

こんなんだと、脳みそがミスターガンピーになってしまうという点で…

カートゥンなら、「シンプソンズ」「ファミリーガイ」などがyoutubeに落ちてて、それを流し見する。

とにかく、脳みそを日本語の世界から一度離して、英語のモードにシフトする。文法とかそんな面倒なことを気にしない、英語のノリに脳みそと体(これがジェスチャーへと繋がる)に切り替えることが重要だ。

 

あと、文法や語彙は間違っても良い、とにかく読み、聞いて、話す。

間違えるのは前提だし、先方も間違ってて当たり前だと知っているから気にしない。

別の香港人社員のしゃべってる内容とかは、発音以前に破綻しているし、ドイツ人社員の英語は1行で済むことを10行に引き伸ばされて聞かされるが、ネイティブではないというのが、一種の免罪符になっているのが、ビジネス英語における共通認識になっている(無論、きちんとした英語を使えると、その分だけ尊敬されるのは否定できないが、ただ、とにかく思っていることをどんなに手法が間違っても良い、伝えたものが勝つというのがある)。

聞くにしても、何度も聞き直すことに躊躇してはならない。何度も訊けば、相手はそれに合わせて語彙のレベルを下げ、わかりやすく伝えるようにするからだ。ただし、一番重要なことについては、「あとで今回の話し合いについて、整理のためのメールで(議事録とかを)送ります」という感じでの逃げ道がある。

 

そして一番重要なことは、逆に使ってはいけない英語がなんであるのか、を知っておくことだ。

 

 

その為におすすめの本を一冊。

ネイティブではない人が英語を間違って使っても許されるが、かといって何でも免罪されるというものではない。

「文法的には正しいけど、何故か聞いててムカつく」というのを、逆に外国人が日本語を使ってて思うことはないだろうか。

それと同じで、何でも許されるが、超えてはならない一線について気をつけなければならない…それをわかりやすく解説してくれてる優れた書籍だ。

 

"demand"の危うい使い方。

冠詞の有り無しで、社内の空気がおかしくなること。

ほめてるつもりが、相手を侮辱していることになるケース。

 

実は我輩自身も、結構忘れてしまうことがあり、この本をいつもデスクのところに置いている。

辞書とかネットで検索できるものであるが、書かれている日本語の説明が、英語圏でのニュアンスと違う意味合いで使われているということが多々ある。

 

 

 

新人たちには、カートゥンを観てもらい、そこで使われている使いまわしを暗記ではなく身体(ジェスチャー)と共に染みつかせ、テーマはなんでもよりから英語を使う場に放り込みつつ、使ってはならない英語を意識するようにすれば、それだけで十分ではなかろうか。

 

 

 

まあ、もうじき、自動翻訳も完全なものになるだろう。台湾語のがほしいんだよw

コメント
まだ大下氏の事を探してますか?
  • 手掛かりになるかも
  • 2017/07/06 6:55 PM
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